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プレスリリース vol.5

川崎市 総合企画局臨海部国際戦略室

発行日:2015年10月27日

マラリア原虫のライフサイクルが明らかに

蚊が媒介するマラリア原虫属(Plasmodium)によって引き起こされる感染症であるマラリアは、現在も世界の主要死因の1つである。死亡の大半は、非常に重度のマラリアを引き起こす熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)に起因する。毒性がより低い種類の卵形マラリア原虫(P.ovale)感染者でも、重篤な病態に至る場合がある。熱帯熱マラリア原虫との主な違いは、卵形マラリア原虫はヒトの体内で休眠し、数カ月後に、あるいは数年後ですら再発を生じる能力があるという点だ。

寄生虫の振る舞いは宿主によって異なるため、ヒト体内におけるライフサイクルと増殖を正確に解明することは困難とされてきた。

今回、ソルボンヌ大学(フランス、パリ)のValerie Soulardらと、実験動物中央研究所の末水洋志博士らによる国際チームによって、ヒト化マウス体内において熱帯熱マラリア原虫の完全なライフサイクルが初めて観察された。また、ヒト化マウス肝細胞での卵形マラリア原虫の発育過程が解明された。

Soulardらのチームは、マウスにヒト肝組織およびヒト赤血球を移植し、熱帯熱マラリア原虫の肝細胞における初期段階から、増殖し、血中に成熟した生殖細胞が出現するまでの完全な発育過程を再現した。

さらに同チームは、熱帯熱マラリア原虫とは異なり、卵形マラリア原虫が肝臓内で発育を「一時停止」し、数週間後に成熟し、マラリアの再発を生じる過程を明らかにした。

研究チームは、マラリア研究におけるヒト化マウスの使用拡大が、抗マラリア薬や生ワクチンの定期的なバリデーション、さらにはマラリア原虫属のさらなる分析に資することを期待している。

Reference and affiliations

Valérie Soulard1,2,3, Henriette Bosson-Vanga1,2,3,4,*, Audrey Lorthiois1,2,3,*,w, Clémentine Roucher1,2,3, Jean- François Franetich1,2,3, Gigliola Zanghi1,2,3, Mallaury Bordessoulles1,2,3, Maurel Tefit1,2,3, Marc Thellier5, Serban Morosan6, Gilles Le Naour7, Frédérique Capron7, Hiroshi Suemizu8, Georges Snounou1,2,3, Alicia Moreno-Sabater1,2,3,* & Dominique Mazier1,2,3,5,*. Plasmodium falciparum full life cycle and Plasmodium ovale liver stages in humanized mice. Nature Communications 6 (7690) Published 24 July 2015

  1. Sorbonne Universités, UPMC Univ Paris 06, CR7, Centre d’Immunologie et des Maladies Infectieuses (CIMI-Paris), 91 Bd de l’hôpital, F-75013 Paris, France.
  2. INSERM, U1135, CIMI-PARIS, 91 Bd de l’hôpital, F-75013 Paris, France.
  3. CNRS, ERL 8255, CIMI-PARIS, 91 Bd de l’hôpital, F-75013 Paris, France.
  4. Université FHB, UFR SPB, Departement de Parasitologie-Mycologie, BP V 34 Abidjan, Ivory Coast.
  5. AP-HP, Groupe Hospitalier Pitié-Salpêtrière, Service Parasitologie-Mycologie, Centre National de Référence du Paludisme, 83 Bd de l’hôpital, F-75013 Paris, France.
  6. UPMC Univ. Paris 06, INSERM, UMS28, 105 Bd de l’hôpital, F-75013 Paris, France.
  7. AP-HP, UPMC Univ. Paris 06, Groupe Hospitalier Pitié-Salpêtrière, Service d’anatomie et cytologie pathologiques, 83 Bd de l’hôpital, F-75013 Paris, France.
  8. Central Institute for Experimental Animals, Kawasaki, Kanagawa, Japan.

w Present address: INSERM U1016, CNRS UMRS 8104, Institut Cochin, F-75014 Paris, France.

*corresponding author email address: valerie.soulard@upmc.fr

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実験動物中央研究所による支援の下、フランスの研究者らにより、ヒト肝組織およびヒト赤血球が移植されたヒト化マウスが初めて作製された。同マウスを使って、マラリアの原因寄生虫である熱帯熱マラリア原虫の完全なライフサイクルと、卵形マラリア原虫の肝ステージでのライフサイクルが解明された。

ビデオ特集


高瀬守氏

ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカル カンパニー
メディカル プロフェッショナルエデュケーション
シニアマネジャー

https://inewsletter-king-skyfront.jp/jp/video_feature/vol_5/feature01/

リサーチハイライト(論文紹介)

マラリア原虫のライフサイクルが明らかに
https://inewsletter-king-skyfront.jp/jp/research_highlights/vol_5/research01/

ガドリニウムベースのナノ粒子で腫瘍を描出し、除去する
https://inewsletter-king-skyfront.jp/jp/research_highlights/vol_5/research02/

メープルシロップエキスは高脂肪食に起因する肝臓の炎症を緩和する
https://inewsletter-king-skyfront.jp/jp/research_highlights/vol_5research03/

お問い合わせ先:

川崎市総合企画局臨海部国際戦略室

〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地

電話:044-200-3738

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